タバコの歯の影響

日本には医師歯科医師禁煙連盟がある。最近は、日本を除く世界の主要国で肺がん、心臓病、妊娠障害というふうに、喫煙の害を具体的にタバコの箱に表示することが一般化してきた。が、歯にも悪いと警告している例はまだない。生命にかかわらないからと軽視しているのであ ろうが、これでは喫煙が歯を悪くすることがいつまでたっても知られない。

タバコに含まれるニコチンには強力な血管収縮作用があるし、白血球などの増殖を抑えたりもする。 歯周病は歯と歯ぐきのあいだのすき間に歯周病菌が住みつき、歯槽骨を冒して歯を脱落させる。すき間 の切れこみには傷ができるが、ニコチンのために傷が治りにくい。また、血管が収縮するので歯ぐきか らの出血が少なくなり、炎症の症状が現れにくい。だから、気がついたときは重症ということになりか ねない。 米国歯周病尚子会は九六年に、タバコと歯周病に関する統一見解を発表した。断定的な結論こそ避けて いるが、タバコは歯周病にクロだとする論文が多数あることを示し、「喫煙は歯周病をもたらし進行さ せる最大の危険因子のひとつだろう」と警鐘を鳴らした。また、タバコと急性潰蕩性歯肉炎の関係は早 くも四六年に指摘されているともいう。

男の喫煙者率は下がり気味だ。日本タバコ産業の調査によると、成人男性の喫煙者率は九九年に前年 より一・二パーセント下がって五四・ Oパーセントになった。女はいったい何を考えているのだろう。 タバコを吹かせば女も男と互角になれると思っているとすれば、心得違いもはなはだしい。女性ホルモ ンとタバコのダブルパンチで、やがて歯はボロボロになると言われている。