歯医者になる方法

歯科医になるには、歯学部や歯科大学を卒業後、国家試験に合格しなければならない。ところが、歯 科医国家試験は八三年から実技を科目からはずしてしまった。畳の上の水練だけで歯医者になれるのだ。 試験のときに材料に使う人間の天然歯がなかなか手に入らなくなったというのが、実技試験廃止のひと つの理由である。そうした事情はほんとうにあるのかもしれない。しかし、それ以上に、実技試験廃止 は現在の歯科事情の要請にマッチする。 厚生省歯科保健課によると、七0年代から歯大や歯学部が増設され、卒業生が増えて国家試験の受験 生も増えた。栄養事情の好転か、抜ける歯も減った。それで天然歯の調達困難を来したとのことだ。 実技試験廃止で歯医者の腕が落ちるのは避けられない。というわけで、八七年から一部の大学が卒後 の臨床研修を始めた。これが次第に増え、九六年の歯科医師法改正で、「臨床研修を受けるようにつと める」(傍点引用者)ようになった。その結果、いまでは約六割の卒業生が受けている。裏を返せば、残 り四割は実技の力量の客観的評価を受けないまま、患者の歯を削ったり入れ歯をつくったりしている。 医療事故が起きないほうが不思議な状態ではないか。 「臨床研修は一年以上、大学あるいは大学が連繋している指定診療所でやっています。いま歯科教育の 抜本改革を練っているところで、臨床研修を必修にしようという方向が出ている。実技の試験を復活し ようという声もあがっているけれど、賛否両論があります。実技試験をやるにこしたことはありませ ん」と歯科保健課。 患者にしてみれば、臨床研修履修の有無が歯医者の顔に書いてあるわけではない。 と思うので、診療所の受付の壁に修了証をかけるのを義務づけが必要かもしれない。

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