患者の悩みを聞く

患者さんはどのようなことを期待して来院しているのでしょう?「自分の悩みを聞いてもらって、治療をしてもらって悩みを解消するの」歯並びで悩んでいる患者さんにその悩みの内容を聞かない限り「長い説明」で終始してしまいます。いくら丁寧であっても説明が長いと、患者さんにはストレスになってしまいます。思いがキチンと届かないと患者さんには意味がありません。患者さんから話を引き出すためには、質問をすることが大切です。患者さんへ「はいまたは、いいえ」で回答を求める質問、すなわちクローズドクェスチョンではなく、「なぜ、どうして、またはいつから」等のオープンクェスチョンが効果的です。自分の話を聞いてくれたと患者さんが思ってもらえるならば、成功です。

医者の説明がマシンガンのように、連続的に続く。しかも、専門用語を伴って。患者さんはどう感じるでしょう?返事や相槌がだんだんと減り、面倒くさい表情をみせるようになってきます。医者のワンマンショーの状態が続きます。カウンセリング、しかも初期のカウンセリングのケースでは、患者さんが話す内容を充分に聞いてあげる必要がありますが、聞くだけではなく同時に今後行う治療の内容を説明する必要も当然あります。業界独自の言い回しがたくさんあります。病院内部の会話では、専門用語を使っているため、患者さんへの説明も専門用語を使った説明になりがちです。一般の方は普段聞いたこともない歯科専門用語を話すのが歯医者です。患者に満足してもらうためには矯正治療の場合、保険診療ではなく自由診療となってしまいます。患者さんが理解可能な言葉で説明しないと、高額な治療費用を支払ってまで治療しようとは考えせん。初心者に対してはカウンセリングをして、十分理解できたはずと思えるかもしれませんが、帰宅して他人に説明しようとすると、正確に伝えることができません。患者さんは実は理解していないからです。カウンセリングで患者に説明する場合、誰でも理解可能な、できるだけ平易な言葉を使うと良いでしょう。

どのような治療を行う場合でもリスクの説明は、必須です。手術を伴うインプラント治療では特に必要です。リスクに関して、説明する内容を間違えると、患者さんは混乱してしまいます。「手術一回でうまくいかない場合もあるかと思います。しかし、現在に失敗したケースはほとんど無いので、安心してください」「今までにうまくいかなかったケースは皆無ですので、どうぞ安心してください。しかし、1回の手術でうまくいかないケースもありました」全く同じ説明ですが、印象が大分違います。リスクに関する話だけが患者さんの印象に残ってしまうとこの先生に任せて大丈夫か?と不信感を抱くことになってしまいます。リスクの説明をする場合は、話をする順番が重要です。